正月用に買った食材の残りシリーズ最終章です。
昨日、一人暮らしをする息子が泊まりに来たので、とっておきのマグロで寿司を作りました。
皆様、赤身とか中トロとか大トロって言うけれど、マグロのどの部分かご存知ですか?
私もその昔、全然知らなかったのです。
1991年にヨーロッパに赴任になって、ある魚屋で『新鮮なマグロを売っている』との情報を聞きつけ買いに行った時のこと。
そこには2メートルを超える、まだ切れ目の入っていないインドマグロ(魚屋さんに聞いて知った)が横たわっていて、1kg300ルクセンブルグフランと書いてあるだけ。
要するに、
言ってくれればどこでも切ってあげる!!
どの部位も同一価格だよ!!
ってな訳です。
『大トロも1キロ300フラン?』
浮き足立つ私達。
当時のレートが100ルクセンブルグフラン≒350円くらいだったので、1キロあたり1050円くらい。
皮や骨も入るけれど、それでも生のインドマグロがこの値段はあり得ません。
でもね、どの部分が大トロなのか皆目見当がつかない。
インターネットも携帯もない時代。
当てずっぽうで、背中の部分を指して切ってもらいました。
お腹のあたりは内臓があってイマイチだろうと思ったのです。
もちろん全部赤身に近い中トロ。
でもね、地中海で採れて冷凍しないで持ってきたマグロの中トロは、嘘みたいに美味しくて感動したのを覚えています。
切り方も知らなかったから、ズタズタでボロボロ鉄火丼ってな感じでした。
それから、数冊の本を取り寄せて勉強しました。
魚のおろし方も覚えて、魚屋さんが大トロの価値を知るまで、極上の激安大トロを堪能したのでした。

マグロの部位
マグロは体の長さ方向に、頭に近い『カミ』、真ん中あたりの『ナカ』、尻尾に近い部分の『シモ』に分けられます。
お腹に関しては、カミに一番脂がのり、シモに行くほど脂弱めの傾向があります。
シモは泳ぐ時動きが大きいので、筋肉質になるという訳です。
逆に背中の部分はカミに筋が多く、シモにいくほど筋が細くなります。
カマの部分にも霜降り状の『かまトロ』という部位があり、珍重されています。
最初に書いたルクセンブルグの魚屋さんで、行くのが遅すぎて良い部分がなくなっていた時、仕方なく尻尾に近い部位の赤身をオーダーした後、魚屋の旦那さんが『コレ使えるならあげるよ』と言って差し出したのがかまトロの塊でした。
たくさんは食べられないほどの脂が乗っていて美味。
ざっくり言ってしまうと、最上級部位はカミのお腹です。
内臓を守るために脂で囲まれています。
お腹の大トロとかまトロが脂を楽しむ部位。
中トロはバランス、赤身は旨みです。
生のマグロや、きちんと冷凍されてきちんと解凍されたマグロはドリップも少なく美味です。
スーパーなんかで買う赤身とは別物です。
(スーパーでもまともな赤身を出す店は沢山あります)

マグロざんまい
それではマグロの写真をご覧ください。





まぐろ寿司ざんまい



なんか赤身の色が着色しているようだとか、漬けみたいとか感じると思うのですが、そのままです。
身の締まり方も感動ものです。
もはや魚ではない筋肉の芸術です。



シャリが余ったのでツナの太巻きを1本。
マヨネーズとレタスを組み合わせてふわっと軽く仕上げます。
コレもマグロなんですよね。

生のインドマグロなんて夢のような話ですね!!! 赤身なのにしっかり脂がのっているのを想像すると堪らない。それにしても、お寿司どれも美味しそう。贅沢ですねーーー♪
いいねいいね: 1人
ルクセンブルクの人達はあれを焼いて食べると聞いた時は『アホか』って思いました。焼くなら肉のほうが美味しいから高く売れないですよね。
鯖も、ノルウェーから生で入ってくるのでしめ鯖、鯖塩焼きは定番メニューでした。冷凍して日本に輸出する鯖ですよ。大振りの鯖一匹より大根一本の方が高価でした^_^
いいねいいね: 1人
マグロ焼いたら鉄臭いですものね。。。私が父の転勤で英語圏に住んでいた1980年代は、学校におにぎりを持って行くと海苔を見てYucky!と言われました。
大根、高いですよね笑 でも日本人、食べたいですよねぇ~!!!
いいねいいね: 1人
どの部分でも好きな所を同じ値段で売るなんて楽しい魚屋さんです(≧◇≦)しかも激安で!マグロ好きの日本人でも、どの部分がトロなのか知らない人が多いと思います(^_^)
いいねいいね: 1人
コメントありがとうございます。あの魚屋さんも日本人に教えられて賢くなっていきました^_^
当時2件あったオーセンティックな日本料理屋さんは影響受けたと思います。
あの時代のマグロより美味しいのに出会えてないです。高級なところには行けないですから。
いいねいいね: 1人
うわぁ~、おいしそう!!
私は赤身が好きです(*^^)v
いいねいいね